COBOLは、1959年に事務処理用に開発されたプログラミング言語です。
1959年当時はアセンブラやFORTRAN、LIPSなどのプログラミング言語がありましたが、人間が理解するには困難な言語でした。そのため、事務処理用の高級言語として開発されたのがCOBOLです。
COBOLは非理系の事務員や官吏でもプログラミングできる言語として設計されたため、自然言語である英語に近い記述をめざしたコマンド語彙や構文が使われています。
COBOLは人間の文法に近く理解しやすいことから、プログラミングの入門用としても扱いやすかったため、利用者が世界中に広まり、現在も基幹システムや事務処理のシステムなど現役で使われています。
COBOLの特徴として事務処理に特化していること、今現在も稼働しており長期間にわたる信頼・保守性に非常に優れていること、日本規格はJIS X3002という標準規格が定められていること、英語に近い表記で記述できること、世界中で使われていることなどが挙げられます。

COBOLには、一般的にCOBOLというと汎用機のことですが、メインフレームで稼働する汎用COBOLとWindowsやLinux、Unixに対応したOPEN COBOLの2種類があります。そのため、汎用COBOLとOPEN COBOLについて説明します。
汎用COBOLは、従来のコンピューターより大型でデータ移動や集計、計算をメインとした商業的データ処理と科学技術・数値計算向けの計算を両方同時に行うことが出来るコンピューターを使用して開発を行うCOBOLのことを指します。
汎用COBOLは汎用機やIBM-COBOL、日立COBOL、富士通COBOLなどを指します。
OPEN COBOLは、オープン環境で開発をするCOBOLのことです。UNIX互換環境、移植性などのオープン標準に基づいているソフトウェアやコンピューターで開発を行います。
OPEN COBOLやUNIX-COBOL、Net COBOL(富士通)などと呼ばれています。

COBOLが得意とするのは事務処理、計算処理です。
そのため、COBOLは世界中の金融機関や政府機関の基幹システム開発に適しています。

COBOLの学習面において比較的初心者にも優しいプログラミング言語です。しかし独学での学習は難易度が高いため、プログラミングスクールやオンライン学習などで学習することをおすすめします。COBOLは世界中の金融機関や生命保険会社、官公庁の基幹システムなどで活用されておりますが、エンジニアの数が現状だと不足しています。そのため、COBOLを習得しておくことも良いでしょう。